※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

日本の歴史を支えたセサミンの力

大昔から日本で愛されてきたセサミン

強い抗酸化力を持ち、体のサビ付きを防ぐセサミン。ゴマに含まれている成分として有名ですが、セサミンが日本でどのような歴史を辿ってきたか、ご存知ですか> 熱帯から亜熱帯地域で育つゴマは、約6千年前にアフリカのサバンナ地帯で栽培されていたものが始まりと考えられています。そこからさらにインドやエジプトなどと世界中へ広まり、日本にも伝わりました。縄文時代にはすでにゴマは日本に存在していたようで、遺跡から小豆やソバと一緒にゴマが出土されています。日本の種実類のなかでも、ゴマは非常に長い歴史を持った食物と言えますね。
そんな大昔から愛されてきたゴマですが、「セサミン」という成分そのものが発見されたのは1980年代と、ごく最近です。私たちのご先祖様は、セサミンの効果をどのように捉え、生活へ取り入れてきたのでしょうか。
以下では、日本におけるセサミンの歴史についてご紹介します。

日本におけるゴマの歴史とは?

アフリカのサバンナ地帯が発祥であるゴマが、はるばる日本へやってきたのは紀元前1200年頃。稲作とほぼ同時期に伝わっており、さいたま市にある縄文時代後期の貝塚遺跡からは炭化したゴマ種子が見つかっています。今でも身近に食べられているゴマが、こんなに大昔からあったなんて驚きですね。

ゴマが伝わったのは中国から?

ゴマという字は漢字で「胡麻」と書きますが、この「胡」は古代中国の北方、もしくは西方の民族を表す言葉であり、「麻」は植物の麻を意味しています。「胡瓜(キュウリ)」や「胡桃(クルミ)」など中国から持ち帰った食べ物には胡という字が付けられており、胡麻も「中国からきた麻の実に似た植物」という意味で名付けられたようです。ゴマは朝鮮大陸から伝わったとも言われていますが、この名前の由来からして中国から伝わったという説が有力とされています。
こうして異国から伝わったゴマは、主に国内でも焼き畑で作られるようになりました。

仏教伝来とともに広がったゴマ

ゴマが大きく普及するようになったのは、飛鳥時代。中国から仏教が伝わった時代であり、その教えと大きく繋がりがあります。
古来の仏教では、四足の動物の殺生が禁止されてしました。そのため天武天皇は、仏教の教えを守るため肉食の禁止令を出したのです。肉食が禁止された中で、脂質を多く含む食物として注目されたのがゴマでした。肉が摂取できず偏りがちだった栄養を、当時の人々は高脂質のゴマで補おうとしたのです。またゴマに含まれるセサミンには、体内の活性酸素を除去して老化を防ぎ、健康を保つ効果があります。ゴマの摂取は脂質の補給だけでなく、ストレスの軽減や活気を維持する効果にも繋がっていたようです。しかしこの時代のゴマはまだまだ希少価値が高かったため、大名や寺院など上流階級の間でのみ普及していきました。
お寺で出す精進料理にも、ゴマ豆腐などゴマを上手く利用した料理がいくつかありますが、これも修行僧たちが不足しがちだった栄養を摂取するため、あれこれと工夫をした結果だったのですね。仏教が広まったからこそ、ゴマは今こうして私たちの食卓に並んでいるといっても過言ではないようです。

ゴマの食文化が確立したのは江戸時代

その後、奈良時代にはゴマ油も伝わり、広くゴマが栽培されるようになりました。さらに平安時代の法令集「延喜式」から、ゴマを料理やお菓子に入れるほか、灯火用に使用していたことが分かっています。
ゴマは戦いの場にも登場し、かの徳川家康が戦場へ持ち込んだ兵糧丸という団子にも黒ゴマが使用されていました。当時の武者たちは、戦で失ったカロリーをゴマによって補給していたようです。また大名が戦場で食べる弁当にも、ゴマが入っていました。保存がきく上に高脂質、またストレスの元になる活性酸素を除去するセサミンを含んだゴマは、戦場という大事な場においてもたびたび重宝されていたのですね。

広く栽培されるようになったとはいえ、それでも当時ゴマは非常に貴重な食べ物でした。庶民の口に入るようになったのは、ゴマの作付面積が増えた江戸時代に入ってからです。江戸の中期にはゴマから上質な油を抽出する方法が開発され、江戸前天ぷらが流行するようになりました。
当時は冷蔵庫なんて存在しない時代なので、魚の鮮度もあっという間に落ち、おいしく食べられないことも多かったようです。しかしそんな生臭い魚でも上手に食べられるのが、ゴマ油を使用した江戸前天ぷらでした。香りの強いゴマ油で揚げることで、いたみ始めた魚の匂いがかき消され、おいしく食べることができたのです。
香ばしくカラッと揚がった江戸前天ぷらは、今でも日本で愛されている料理です。このおいしい料理の背景には、当時の日本人の抱えている問題や、それを打破する知恵が隠されていたのですね。
これを機に、日本ではゴマが広く食べられるようになっていきました。

セサミンが発見されたのはごく最近?!

長い歴史をかけて日本人に愛されてきたゴマですが、そこに「セサミン」という有効成分が隠されていたのが分かったのは、ずいぶん後になってからでした。1983年、とある大手飲料メーカーが有名大学とともに「健康に役立つ油」について共同研究を行っていたのがきっかけです。
この研究は、アラキドン酸という脳を活性化させる成分を生産する微生物を、大量生産させるために行われた実験でした。さまざまな油を発酵タンクに入れ、アラキドン酸が増えるかどうかを試すというものです。しかしそんな実験の最中、ゴマ油のタンクにだけはアラキドン酸が発生しないという結果が出ました。本来の実験目的としては失敗例でしたが、この結果に目をつけた研究者は、ゴマ油だけがアラキドン酸を生成しない理由をつきとめようとしたのです。その結果、セサミンという抗酸化成分を発見するに至りました。
それから長い年月をかけてセサミンは研究を繰り返され、1993年に初の「セサミンサプリメント」が飲料メーカーによって世間に発売されました。しかし健康ブームだった当時、さまざまな商品が店頭に並んでいる中でセサミンはまだ知名度がゼロの状態。発売した当初はセサミンを試す人が少なかったようです。そのため、飲料メーカーは店頭販売だけでなく、通信販売という方法でもセサミンを売り出すことでその名を全国的に広めることに成功しました。インターネットの普及や人々の健康への注目度など、時代背景にマッチした方法でセサミンが広まっていった様子は、ゴマが広まった江戸時代の様子と少し似ているかもしれませんね。
このようにして、私たちの文化には「サビ付きを防いで若さを保つ抗酸化成分」としてセサミンが広まり、定着していったのです。

現在は輸入でゴマをまかなっている日本

昔はあちこちで作られていったゴマですが、栽培に手間がかかるうえに収穫には大人数の手が必要になるという面がネックとなり、ゴマ畑はどんどん数が減っていきました。現在でも沖縄県や鹿児島県、茨城県などでゴマ栽培が行われていますが、国内の生産量は100トン未満です。それに比べて2006年でのゴマの国内消費量は約16万トンとかなり多く、日本のゴマ自給率は0.1パーセント以下とされています。
現在、ゴマを最も多く生産しているのは中国、ミャンマー、インドで、これら他国からの輸入に頼って私たちはゴマを摂取しています。しかし他国でもゴマ農家は人手不足が深刻になってきており、消費量の多いゴマをいかにして生産していくかは、日本のみならず世界規模での課題になっていきそうです。日本で栽培されているゴマは味、香りともに良く高品質であることが好評で、現在は高級料亭などで主に使用されています。日本産のゴマが今度どのように増えていくのか、注目されています。

さらに研究が進んでいくセサミンの力

かつては深刻な栄養不足を補い、時代に合わせておいしい食事をサポートしてきたゴマ。そして現代でも、ゴマに含まれたセサミンは変わらず私たちの健康を支えてくれています。
飽食でなおかつ多忙な現代を生きる人々は、生活習慣病や精神的ストレスなどさまざまなリスクを負っています。セサミンの抗酸化作用は、これらの原因となる活性酸素を除去して、健康な体と元気な心を維持してくれる効果があります。またセサミンは肝臓まで分解されずに届くという特徴があり、二日酔いの不快感や悪玉コレステロールの増殖などを改善します。お酒を飲む機会の多いサラリーマンや、肥満傾向にある人などにはまさにお勧めのサプリメントとしてセサミンが挙げられています。さらに、セサミンは女性ホルモンと同じ働きを行う植物性エストロゲンとも言われ、更年期障害に悩む女性を救う力も持っています。時代が流れ、研究が進むほどに、セサミンは私たちの生活を健康で豊かなものへと導いてくれるのです。

また、いま店頭やインターネットに並ぶセサミンサプリメントは、単体成分だけでなく他の成分との相乗効果を狙った商品が多く存在します。セサミンは、同じ抗酸化作用を持っているビタミンEやビタミンC、ポリフェノールなどと一緒に摂取すると効果が倍増することが分かっています。また脳の働きを活性化させるDHAや、美容成分として有名なローヤルゼリーなどと摂取すると、その成分を体が吸収するまで守るという効果もセサミンは持っています。セサミンの抗酸化力は、単体のみならず他の成分の効力まで守り、強めるという嬉しい側面を持つことが、研究とともに分かってきたのです。
セサミンには、秘められた力が他にもあるのかもしれません。この先さらに研究が進んだら、セサミンは私たちの暮らしへどのように関係してくるのでしょうか。思いがけない発見がこれからもたくさん出てきそうで、まだまだ目が離せませんね。

おすすめサプリ メニュー 関連情報