セサミンと青汁の相乗効果とは?
抗酸化作用を発揮するセサミンと青汁
緑葉野菜の栄養をたっぷり摂取できる青汁と、ゴマに含まれる栄養素として有名なセサミン。
その健康効果は全く別物に感じる青汁とセサミンですが、この2つには活性酸素を除去してサビない体づくりをサポートするという共通の効果があります。
セサミンはゴマに含まれているゴマリグナンという抗酸物質の1つであり、主に肝臓の活性酸素を除去することでアンチエイジングや血行促進などの効果をもたらします。
青汁は多様な緑葉野菜の栄養が凝縮されており、ビタミンやポリフェノールなど、体内の活性酸素を除去する働きを行う成分をたくさん含んでいます。
抗酸化作用を持つ青汁とセサミンは、一緒に摂取することによって更なる相乗効果が期待できるのです。以下では、青汁とセサミンの同時摂取による嬉しい相乗効果についてご説明します。
青汁とセサミンにはどんな相乗効果があるの?
(1)美肌効果
肌に良い栄養と言えばビタミンCですが、青汁の材料となっているほうれん草や小松菜、キャベツなどにはこのビタミンCが含まれています。飲みやすいタイプの青汁であれば、イチゴやレモンなどのビタミンCを持つフルーツが含まれている商品もありますね。また、青汁の代表的な材料のケールやゴーヤ、桑の葉には若返り効果があると言われているポリフェノールが含まれています。このように青汁には、美肌に欠かせない栄養素がたくさん凝縮されているのです。
ビタミンCとポリフェノールには強い抗酸化力があり、紫外線やストレスでたまった活性酸素を無害化する働きがあります。活性酸素によって肌が酸化すると、ターンオーバーが乱れてシミが残りやすくなり、またコラーゲンやヒアルロン酸を生成している線維芽細胞を傷つけるのでシワも出来やすくなります。青汁に含まれるビタミンCやポリフェノールは、これら肌の老化トラブルを引き起こす活性酸素を除去して美しい肌を保つのです。
ビタミンCとポリフェノールは長時間体内へ溜めておくことができないので、こまめに食べ物から取り入れる必要があります。青汁ならば毎日手軽に摂ることが可能なので、とても効率よく美肌を保つことができます。
また、セサミンにも活性酸素を除去することによる美肌効果があります。セサミンは肝臓で発生する活性酸素を除去することによって、肝機能を改善する力があるのです。
肝臓は全身へ血液を巡らせる役目を持っていますが、活性酸素に攻撃されてしまうとその働きが鈍り、血液がスムーズに回らず肌細胞は栄養不足となってしまいます。セサミンが活性酸素を除去して肝臓の働きを促すと、肌の真皮層にまで血液が循環し、しっかりと栄養素を届けることができるようになるのです。栄養をじゅうぶんに受け取った線維芽細胞は、コラーゲンやヒアルロン酸などをしっかり生成するので肌にハリが生まれます。また血流が良くなるとターンオーバーがしっかりとされるので、古い角質層がはがれ落ち、白い肌を保てるようになります。
このように、青汁とセサミンは別々の場所で抗酸化作用を発揮することによって、より高い美肌効果をもたらしてくれます。
(2)疲労回復
青汁の材料として使われている大麦若葉、ケール、明日葉にはスーパーオキシドディスムターゼ(SOD酵素)と呼ばれる酵素が含まれています。これは活性酸素を除去する働きを持っており、人間の体に始めから存在している酵素でもあります。日々の活動で活性酸素が溜まると、身体は疲労や眠気、怠さを感じるようになりますが、SOD酵素はそれらの活性酸素を除去して元気な体を保ちます。しかし加齢にともないSOD酵素の生成は減少していくので、35歳頃を境に体力の低下を感じる人が多く見られるようです。
自ら生成が難しくなった酵素は食べ物などで外部から摂取するほかありませんが、SOD酵素の含まれる上記の野菜は、日常の食事で摂取するには少し難しいですよね。青汁であればこれらを手軽に摂取して、疲労回復を期待することができます。
更に、この疲労回復効果を持つ成分としていま注目を浴びているのがセサミンです。
休んでもなかなか抜けない疲労は、肝機能の低下と関係しています。肝臓は老廃物や毒素を体外へ排出させて身体が疲れを感じないようにする役目を持っていますが、大量に発生した活性酸素に攻撃されて肝機能が低下すると、このろ過を行えなくなり身体に疲労が蓄積されてしまうのです。
セサミンは、肝臓まで分解されずに届く数少ない成分です。肝臓へたどり着いたセサミンは抗酸化作用を発揮して、活性酸素を除去し弱った肝臓を復活させます。肝臓が元気になって本来の働きを取り戻せば、体に溜まった老廃物や毒素を排出できるようになるので、疲労を感じない健康な状態を保てるようになるのです。
(3)血行促進
青汁に含まれているSOD酵素には血液の病気を防ぐ効果もあります。ストレスや乱れた生活習慣などで蓄積した活性酸素は、血中の悪玉コレステロールを酸化させることによって血液をドロドロにし、血流を悪くさせます。ドロドロした血液は血栓を作って脳梗塞や動脈硬化の原因となり、また血管へ過剰に圧力をかけて高血圧などを引き起こします。SOD酵素はこれら血流を阻害する活性酸素を除去し、動脈硬化を防ぎます。また、これまでの動物実験でSOD酵素には高血圧を抑制する効果があることが分かっています。
同じく、セサミンにも血行促進効果があります。全身へ血液を送り出す肝臓の働きを、セサミンが活性酸素の除去によってサポートするので血流がスムーズになるのです。肝臓はコレステロールを生成する働きがありますが、セサミンによってその機能が改善されるとおのずと悪玉コレステロールの過剰生成も治まり、コレステロール値が正常に保たれます。
また、セサミンが血中の活性酸素を除去することにより、悪玉コレステロールの酸化を防いでサラサラの血液が保たれます。きれいな血液は血管への圧力を軽減させるので、高血圧を改善することにも繋がるのです。
(4)糖尿病の予防と改善
生活習慣病の1つである糖尿病は、日本人が特になりやすい病気として挙げられています。糖尿病とは、血糖を下げるインスリンというホルモンの分泌が低下し、血糖値が高くなってしまう症状です。日本人はこのインスリンの分泌量が少なく、たとえ痩せていても高血糖状態が続くと糖尿病になってしまうのです。糖尿病が進行すると、緑内障や白内障などの目の病気や、高血圧、脂質異常症などの合併症を引き起こす恐れがあるので早めの対処が重要です。
青汁に含まれるSOD酵素は、血糖値の上昇を抑制し、糖尿病を改善する効果があることが報告されています。日本人はインスリンの分泌が少ない上に、内臓に脂肪がつくタイプが多いため、高血糖に気付かない場合が多いようです。普段から青汁を摂取することは、糖尿病の予防にもつながります。
加えて、生活習慣病の改善に効果を発揮するセサミンの摂取もおすすめです。
糖尿病はインスリンの分泌が少ないことで引き起こされる病気ですが、このインスリンを分泌する膵臓を攻撃するのが活性酸素です。活性酸素が膵臓のインスリン分泌細胞を攻撃することによってインスリン分泌が減り、血糖値が上昇してしまうのです。
セサミンは、体内に過剰発生した活性酸素を除去してインスリン分泌をサポートします。ラットを使った実験でも、セサミンを与えられたラットは高脂肪の餌を食べても血糖値が上がらなかったという報告がされています。青汁と共にセサミンを摂取して、効果的に糖尿病を予防、改善しましょう。