セサミンとポリフェノールの相乗効果を狙おう!
セサミンはポリフェノールの仲間
ワインやチョコレートに含まれている成分として有名なポリフェノールには、活性酸素を除去する効果があります。実は、ゴマに含まれる抗酸化成分であるセサミンは、このポリフェノールの一種なんです。
ポリフェノールとは、光合成する際に植物が作り出す苦みや色素などの総称です。植物が他の生物と比べて寿命が長いのは、このポリフェノールによって過剰な活性酸素が除去され、常に細胞が新しいものへ入れ替わっているためだと言われています。
ポリフェノールとセサミンはいずれも抗酸化力を持つ成分ですが、血管でその抗酸化作用を発揮するポリフェノールに対して、セサミンは主に肝臓に働きかけるという特徴があります。ぞれぞれが別の部位で働くことによって成分同士がケンカすることがなく、より大きな相乗効果が得られるという、とても組み合わせの良い成分なのです。
セサミンとポリフェノールの嬉しい相乗効果
血液をサラサラにする
セサミンとポリフェノールの効能でよく注目されるのは、アンチエイジング効果ですね。この2つが持つ抗酸化作用は、ハリのある肌や豊かな髪の毛、そして健康ではつらつとした体を保って老化を予防します。
若さと健康を保つアンチエイジングに必要なのは、流れの良い血行です。血液が全身をくまなく巡って酸素と栄養を届けることによって、細胞は新陳代謝を行って新しいものへ生まれ変わるのです。逆に血行が悪いとすみずみまで栄養が回らず、細胞が新しいものへ入れ替わる周期が遅れてシミやシワ、白髪などのトラブルを引き起こします。更に血行不良が続くと血管が詰まってしまい、脳梗塞や動脈硬化などの大きな病気を起こす原因にもなってしまいます。
血行不良の主な原因として挙げられるのは、活性酸素です。
私たちは呼吸で取り込んだ酸素を利用して、生命維持に必要なエネルギーを作りだしています。その代謝の際に発生するのが、この活性酸素です。活性酸素には本来、体内へ侵入した細菌を駆除する役目などがあり、健康維持に欠かせない物質でもあります。しかし乱れた生活習慣やストレス、過度な飲酒や喫煙などで過剰に増えてしまうと、体内の細胞を酸化させる毒素へと変化してしまうのです。
特に、肝臓はこの活性酸素の攻撃を受けやすい内臓だと言われています。肝臓は体内の不要物をろ過したり、食べ物から得た栄養をエネルギーに代謝したりする役目がありますが、この働きを行うために大量の酸素を必要とします。十分な酸素を取りこんで代謝を行った肝臓には、そのぶんだけ大量の活性酸素が発生してしまうのです。この活性酸素が蓄積して肝臓の細胞を攻撃すると、肝機能は低下して本来の働きを行えなくなります。
肝臓は、日常生活を送る上で必要なエネルギーとして中性脂肪を貯蔵したり、ホルモンの材料である悪玉コレステロールと善玉コレステロールを生成したりしています。肝機能が低下するとこれらの働きが正常に行えなくなり、分解されなかった中性脂肪や、大量に生成された悪玉コレステロールが血中に流れ出し、血液をドロドロに変化させてしまうのです。
ドロドロ血液が原因の血行不良を改善するには、酸化した血液をサラサラな状態へ戻し、その大元の原因である低下した肝機能を元に戻す必要があります。そこで、肝臓と血管でそれぞれ抗酸化作用を発揮するセサミンとポリフェノールが大きな効果をもたらしてくれます。
セサミンは胃腸で消化されないという特徴があり、肝臓まで分解されないまま届く数少ない成分です。肝臓にたどり着いたセサミンが抗酸化作用を発揮することで、肝臓に溜まった活性酸素が除去されます。活性酸素の攻撃から解放されると、肝臓は以前のように中性脂肪を分解し、コレステロールの生成をバランスよく行うようになります。ドロドロ血液の原因が改善されれば、血管には常にきれいな血液が流れるようになり、血行も良くなります。
一方、ポリフェノールは血管や細胞でその抗酸化作用を発揮し、活性酸素を除去する効果があります。血中の活性酸素をポリフェノールが除去することで、中性脂肪や悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、血液がドロドロになるのを事前に阻止します。更に、ポリフェノールには血小板の凝固を防ぎ、血管を広げる効果があるため、血行をより促進することへ繋がります。
セサミンとポリフェノールはこのような働きを行って血液をサラサラに保ち、血行を改善する効果があります。そうして血液がスムーズに全身へ流れることによって、以下のような嬉しい効果も現われます。
美肌効果
セサミン、ポリフェノールの血行促進効果によって肌細胞へ栄養が行き届くと、シミやシワなどが改善され美しい肌が保てます。
肌には本来、ターンオーバーを繰り返して若々しい状態を保つ力があります。紫外線を大量に浴びてシミができた場合も、いずれはその細胞は剥がれ落ち、新しい細胞に生まれ変わって白い肌を保つのです。また肌の真皮層には線維芽細胞とよばれる細胞が存在し、ヒアルロン酸やコラーゲンを生成して肌が自ら潤いを保っています。しかし血流が悪いと細胞の活動に必要な栄養が十分に回ってこないため、肌は新しく入れ替わったり、潤い成分を生成したりすることができなくなってしまいます。その結果、古い細胞のまま入れ替われなかった肌にはシミが残り、潤いも足りないためシワができてしまいます。
セサミンの効果によって血液がサラサラになると、毛細血管のすみずみまで栄養が届けられます。そこから栄養を受け取った細胞は新陳代謝をきちんと行うようになり、白くみずみずしい肌へと生まれ変わります。また線維芽細胞も美容成分をしっかりと作り出せるようになるので、肌にハリが戻ってくるのです。
白髪の予防
白髪は見た目年齢を大きく上げる要因の1つですよね。セサミンとポリフェノールによる血行促進効果は、健康で黒い髪の毛を育成します。
白髪の主な原因の1つは、血行不良による栄養不足です。髪の毛はもともと白い状態で作られており、メラノサイトというメラニン色素を生み出す細胞によって黒く着色されています。このメラノサイトはチロシンと呼ばれるアミノ酸が材料になっており、チロシンが不足すると髪の毛へ着色がされず、生えてくる髪の毛が白髪になってしまうのです。白髪を黒い状態へ戻すには、チロシンを生成する十分なアミノ酸を、血液から受け取る必要があります。
頭皮には毛細血管と繋がっている毛乳頭という部分があり、この毛乳頭が栄養を受け取ることによって髪の毛は育っています。しかし血行が悪いと毛細血管にまで栄養が十分に回らず、メラノサイトが生成されません。ポリフェノールの抗酸化作用が血管で発揮されると、血液がサラサラな状態に戻って流れが良くなります。すると頭皮の細い毛細血管にまでスムーズに血液が流れるので、メラノサイトを生成するためのアミノ酸が十分に運ばれるようになるのです。更にセサミンが肝臓の活性酸素を除去し肝機能を改善することによって、チロシンの材料であるアミノ酸が十分に作り出されます。アミノ酸が流れの良くなった血液に運ばれて頭皮の毛乳頭に届けば、それがチロシンへと生成されて黒い髪の毛を作り出します。
生活習慣病の予防
生活習慣病とは、偏った食生活や運動不足などによって引き起こされる病気の総称です。高血圧や糖尿病、脂質異常症などが代表的な病名として挙げられており、これらはいずれ命を奪いかねない大きな病気へと変わってしまう恐れがあります。
生活習慣病は痛みを感じるような自覚症状がほぼ無いため、早めの処置がとても重要です。規則正しい生活習慣と休息が最も必要とされていますが、それに加えて大事なのは血中の悪玉コレステロールを下げ、血液をサラサラな状態に保つことです。ドロドロした血液は、流れる際に血管へ過剰に圧力をかけてしまうため、高血圧を引き起こします。高血圧の状態が長く続くと血管へ負荷をかけ続けることになるため、血管が破れやすくなり脳卒中などを引き起こします。また悪玉コレステロール値が高く、脂質異常症となった血液は血管の壁にこびりつき、血管の柔軟性を失わせて動脈硬化へと繋がります。このように、大きな病気へと変化してしまう生活習慣病の多くは、流れの悪いドロドロ血液が原因となっているのです。
セサミンが肝臓で抗酸化作用を発揮することによって悪玉コレステロール値を下げ、またポリフェノールが血中の活性酸素を除去することによって血液の酸化が阻止され、サラサラな状態を保ちます。この2つの効果によって血液をきれいな状態で保つことが、結果として生活習慣病を予防することへ繋がるのです。
更年期障害の緩和
セサミンとポリフェノールには、つらい更年期障害の症状を緩和する効果があります。
更年期障害における、ほてりやイライラ、めまいなどの症状は、女性ホルモンと自律神経が関係しています。女性ホルモンは、女性らしい体を作るためのエストロゲンと、妊娠しやすい体を作るプロゲステロンの2種類に分かれます。このホルモンバランスは脳の視床下部で調整されていますが、同じ場所で自律神経もコントロールされています。そのため、加齢と共にエストロゲンが減少してしまうと、同じ場所で調整されている自律神経までもが影響を受けてしまうのです。自律神経は臓器や血管の活動を調整しているため、自律神経が乱れると異様なほてりや冷え、息切れなど更年期障害の症状を起こすのです。
自律神経が乱れないようにするには、女性ホルモンのバランスを保つ必要があります。エストロゲンは加齢と共に減少してしまいますが、それを補うのがセサミンとポリフェノールの力なのです。この2つには、エストロゲンと似た働きを行うという特徴があります。セサミンとポリフェノールがそれぞれエストロゲンの代わりとして働くことで、自律神経への影響を抑え、つらい更年期障害の症状を緩和するのです。
ダイエット効果
私たちが食事で摂取した脂質や糖分、タンパク質は、日常生活を送る上で必要なエネルギーとして体内で消費されますが、あまった分は中性脂肪として皮下脂肪や肝臓に貯蔵されます。お腹周りに付いている脂肪は、まさにこの中性脂肪なのです。この中性脂肪をいかに下げるかが、ダイエットにおいては重要になってきます。そしてセサミンとポリフェノールは、この中性脂肪を下げる効果も持っているのです。
セサミンは肝臓の活性酸素を除去することによって肝機能を改善します。すると、肝臓は脂質の代謝をきちんと行えるようになるので、蓄えている過剰な中性脂肪を分解します。
そしてポリフェノールには、血糖値を抑える効果があります。血糖値が高いと、ブドウ糖を抑えるために膵臓がインスリンを分泌して糖分を脂肪へ分解します。しかしその量があまりに多いと、肝臓で貯蔵する脂肪の量も膨大になってしまいます。ポリフェノールが血糖値を抑えることによって脂肪への合成を事前に食い止めると、中性脂肪が肝臓に蓄積されなくなるのです。
セサミンとポリフェノールを一緒に摂取して健康な毎日を!
このように、セサミンとポリフェノールは体の別々の場所で抗酸化作用を発揮することで、血液をサラサラにする効果があります。それによって新陳代謝がアップし、肌や髪の毛が綺麗に生まれ変わり、血液の酸化が原因で引き起こされる病気も防げます。また女性ホルモンと同じ働きをするので更年期障害の症状を緩和させ、更に中性脂肪を燃焼させてダイエット効果にもつなげてくれます。セサミンとポリフェノールで活性酸素を除去し、健康でサビない体づくりを目指しましょう。